巡礼はすばらしい!でも、日常に戻ったら…?
(今回は主に1回でカミーノを歩ききる方への記事かもしれません。)
巡礼後は、日本でまた日常の生活に戻る人が多いと思います。
それが、めっちゃシンドイのです。
そこからシンデレラストーリーを紡げるのはレアケ中のレアケです。
其の事について書いている人を見かけないので(人のブログあまり見ないからかもしれないけど)めちゃくちゃ本当の事を書いていきたいと思います。
帰国後、燃え尽き症候群になった話
私はワーホリで1年フランスに行き、そのラストに巡礼をし、少し旅行をしてから帰国しました。そして東京でOLになりました。
都内最狂の9時出勤山手線通勤、久々の日本社会向けの対応、いい加減まっとうに生きなければいけないという気持ち、全て自分を殺しての生活でした。
会社での仕事は全然出来たし、人間関係も良好でした。でもそれは、色々押し殺して生活してのこと。休日は友達と美味しいものを食べに行ったり、飲み会行ったり、ライブに行ったり…と、はたから見れば普通に生活してるじゃんって感じだったと思います。
だけど、そんな生活が全然楽しくなかった。
毎日生きているだけてつらかった。
私は今までの人生、何かしら「目標」を目指して生きてきました。何かに向かって生きる事が私の全ての原動力です。
ワーホリや巡礼をして、全てやり切り「目標」を失くし、やりたいことも見つからない中、苦し紛れの道楽を楽しむ。
今まで見てきた全力で素敵なものたちを考えると、楽しいわけないんです。
そして、対等に楽しく話せる人が居ない事実を知りました。
飲み会とかも行ってみても「ワーホリしました」とか言うだけで普通の人に引かれるというか、ちょっと遠い人扱いor好奇心のみの対象になります。「スペイン800km歩きました」なんか言えるわけもありません。
どうやら、強くなり過ぎたようです。
私は自分の事があまり好きじゃないので、小さなころから何でも1つずつ乗り越えて行くのが好きでした。ワーホリも巡礼も弱い自分を乗り越えて自信をつけるためにやったと言っても過言ではありません。
なのに、私はすでに一般的な普通の同年代より強くなってしまっていたようです…。
…超絶アホらしいぜ!!!!!!!
と、そう言えるほど元気になるまで3年かかりました(;'∀')
実は本当にめちゃくちゃ辛かったです。やりたいこともない、前みたいな力が出ない。男女共に合う人があまりいない。その上、体調まで悪かった…。
今でもあの日々の事を思うと涙が出てくるぐらい辛かったです。ブログも、何で何にも成し遂げてない私が書いてんだろ、って何度か消そうかなと思ったことがあります。ただ、私は初海外一人旅の時からブログをやっているので、ここまで来てやめたくない気持ちの方が勝ちましたw
どうやって燃え尽き症候群を脱したのか?
帰国して2年半が経った時、久しぶりにやっぱり音楽を作りたいなと言う事に気づきました。とりあえず再度、今まで以上の技術を身に着けるため勉強することにしてみました。
その半年後、会社を辞め、ワーホリから3年ぶりにフランスとイタリアへ旅行しました。
その辺からエンジンがかかってきて、自分で明確に希望した条件通りの職場に入社し、音楽制作の時間が取れるようになり順調に技術が上がっていきました。
現在はようやく全ての事が軌道に乗り出した所です。
巡礼で生まれ変わったからこそ?次の試練?
カミーノはとても特別な場所です。非日常です。
特に1回で800kmとか歩いたら今までにない達成感を味わえます。色んな事を学べます。
だからこそ、日本に帰国した時、友達と価値観が合わなくなったり、同世代の普通に堅実に生きてきてる人とは全く話が出来なくなります。
そして、あれだけ「自分は自分でいいんだ!」そう伸び伸び思えたスペインからの日本社会という現実は中々に酷です。
勿論巡礼を期に勢い付く人も居ると思います。しかし、燃え尽き症候群みたいになる人も居ると思います。実際こっちの方の割合の方が高いと思いますが…
正直私だけかと思ってたけど、30代女子で完歩した人々と話してたら、燃え尽きてる人多いやん!!ってなりました。
めちゃくちゃ辛い時期もありましたが、
サンティアゴ巡礼をしないという選択肢はあの時の私には無かったです。歩いた事は1ミリも後悔もしていません。巡礼して良かったって言う思いは、これまでもこれからも変わることはありません!
…とまぁ、これだけ良かったって思えるんだから、燃え尽きもするよねって言うw
最後に
私はこの巡礼ブログを書き終えると同時に、私はイスラエルへ旅してきました。小さい頃から憧れの地で、念願の旅でした。その土地でクレデンシャルにスタンプを押してもらった時、私の巡礼は終了したなぁと言う気持ちになりました。
日記を読み返しながらブログを書くことによって、何度もカミーノを歩いている時の自分に励まされた日々。
だけどもう大丈夫です。
フィステーラで生まれ変わってからのこの期間は、たっち出来るようになるまでの赤ちゃん期間だったのかなって思います。ようやく立てるようになり、歩けるようになった。今度は自分自身の「カミーノ」を歩いていきます。
週1更新でここまで書くのに1年かかりましたが、お付き合い下さった方、有難うございました。
カミーノの情報って多少古くなっても、アルベルゲが増えたとか、巡礼者が当時より多いとか以外の情報は長く有効なので、これから行かれる方の参考に少しでもなればいいなぁと思います。
長くなりましたが、最後まで本当に有難うございました!!
そして、これから巡礼される方々、ブエンカミーノ!!